なにをしていてもふと、猫のことを思う瞬間がある。
振り返ってそこにいれば安心するし、いないと探しにいく。
どこにいようと構わないはずなのに、一旦「どこにいるのだろう」と思うと、姿を見ないことには落ち着かない。
それで、探し当てて近寄ると、触れる前から気配を感じて「ニャア」と鳴く。
小さな頭についたふたつの耳が可愛らしく、その完璧なフォルムを撫でると絹を触るように心地よくて、いつまでもいつまでも撫でていたいような気になる。
とはいえ、やることもあるしとそっと立ち去れば、背後からトテトテトテ……と足音を立てながらついてくる。
振り返るとまた「ニャア」と鳴き、ごろんとお腹を見せて「もっと撫でろ」というのだ。
そうすると、じんわりと感じていた愛情が突如頭のてっぺんまで沸騰するみたいに沸き起こり、可愛くて可愛くてが止まらず抱き上げてしまうのだが、その時の猫を垣間見ると「はやく終わらないかな」と遠い目をしている。
過剰な愛情は嫌われる。
という話。
とはいえ猫は可愛い。
という話。

今日はそれだけ。
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