みゃおんでニャオン

まいったなぁ。
ビビの発情行為が止まらない。
甘ったるい声をあげて、アレンを追いかけまわしている。

アレンの栗色をした精巣がますますぷりっぷりになり、それをビビが追いかけまわす。ご飯を食べている時もくつろいでいる時もお構いなく尻尾で隠された秘部に鼻先を突っ込んでぺーろぺろとするし、あとは恒例のマウンティング行為だ。

インターネットで調べたら、『またたびを少量あげて気を紛らわせるのもいい』と書いてあったので、またたびの蹴りぐるみを与えたりもしたけど、なんだか効果が見えない。
食いつきはいいんだけど、遊びに飽きたらすぐに
「あ、俺悶々してるんだった」って感じで我に返って「みゃおんみゃおん」しだすのだ。

しかしアレンはまったく受け入れるつもりはないようで、怒りはしないけど「ちょ、おま、やめ」みたいな感じでさらっとはぐらかす。
だからビビは、どうにもムラムラが治まらない。

じゃあアレンの発情行動は止まったのかというとそれは止まっておらず、アレンがムラムラしてビビの首根っこに噛みつき、後ろ足をふみふみすることはよくある。
でも、ビビはそれをじっと受け入れるのでアレンはストレスが発散されているようにみえるのだ。

ビビが甘えたトーンの短い鳴き方で「みゃおん、みゃおん」と鳴き続けると、「今たまらない気分なんだな」と察知出来る。
それで視線を向けたら必ずアレンの首根っこに噛みつこうとしているし、いつも百パーセントお断りされている。
だからビビは鳴き続けるし、追い続ける。
発散されない悲しい気持ちをアレンにぶつけては袖にされる、を繰り返しているのだ。

少し前まではこんな風でも時間が経てば、
いつの間にやら二匹仲良く丸まって眠っていた。
ところがここ一週間くらい、なんだか様子が違ってて、「みゃおん」がかなり頻回になった。中学生の思春期か?ってくらい猛烈にごろにゃん化している。
去勢手術の日は決まっているけど、11月の末なのだ。
それまでずっとこうかと思うと頭が痛い。
今週末から働きにでることが決まっているのに、留守の間どうなるんだろう?帰ってきたら流血してるとかやだよ。

アレンも、ビビが受け入れてくれてるんだから、少しぐらい協力してやってもいいんじゃないかね。
……と思うものの、無理強いは出来ないわけで、アレンはいやなんだからしょうがない。
寝ることもままならないくらい発情してるので、少し落ち着くまでとビビを猫部屋に入れることにした。そう、二匹を物理的に引き離すことにしたのだ。
やれやれこれでアレンも少しは休めるだろう。

と思ったら、「ニャアニャア」甲高い声が聞こえる。
出して欲しいのかな。そりゃあ、そうだよね。
でも、少しアレンを休ませてあげたいし、ビビだって興奮を冷めさせる必要がある。

ちょっとの間だから、我慢してね。

そう思って猫部屋の前を通り過ぎたら、鳴いているのはアレンだった。
「ここにビビが閉じ込められているよぉ、出してよぉ」って顔で高い声をあげている。

いや、アレンよ……。
良かれと思ってやったことだが、止むどころかにゃおんの大合唱である。
一体どうしたらいいのやら。

※こちらは2021.11.17にnoteに投稿したものの再掲です

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2021年7月に保護された雄の兄弟猫を迎えました。
名前はアレンとビビ。
二匹の成長と、猫との暮らしを綴ります。

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