暴風雪の夜のこと。猫に癒しをもとめて

昨日は暴風雪だった。本当は出たくないのに、先週買い物をさぼったせいで冷蔵庫にはほとんど何もない。しなびてしまった牛蒡が「お役に立てずごめんなさい」という顔で転がっている。保存用のメークインは暖かい部屋ですくすくと芽を伸ばし放題で、こちらも「お役に立てずごめんあそばせ」とそもそも役立とうという気持ちが無い。

仕方がないので買い物に出たわけだが、その帰りに立ち往生してしまった。

吹き付ける暴風雪

駐車場から出るのに一時停止をして、他に車が来ていないことを確認して出ようと思ったら、タイヤが空回りして進まない。ツルツルと滑っている音だけがむなしく響く。前にも後ろにもいけずお手上げだ。

奮闘したがどうにもゆかず、スノーヘルパーも持ち合わせていないので砂でも撒くしかない(交差点付近に砂袋がある)。後続車に「申し訳ないが動かなくなったのでちょっとお待ち頂きたい」と伝えたら、親切なその人が押してくれることになり、あっさり脱出出来た。

人のやさしさに触れ、大変ありがたい出来事だった。

だが、助手席の人は本当に嫌そうな顔をしていた(それは仕方がない。いいタイヤ履けよと思われていたことだろう)。申し訳ない思いが募る。やっぱり外に出なきゃ良かったな。

そんな思いを抱えて家に着くと、猫たちが「問題ごとなどありません」という顔で寝ていた。

ぐーすーぴー

かわいいもふもふで癒されようと、アレンに顔をうずめると「ゴロゴロ」喉を鳴らした。
なんて従順な猫だ。
ゴロゴロ音を聞きながら、肉感強めの猫にも癒されようとちらり見ると、「こっちくんな」という顔をしている。

おれにふれるな

そうかそうか、かわいい子よ。

でも君の肉感は癒されるのだよ。お母さんを癒しておくれ…とお腹に顔をうずめたら頭を噛まれた。

痛い。
アレンでやめておけばよかった。

そんな夜。

しらん猫がいるんだけど

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次