猫とぬくぬく眠りたい

寒いですね。
アレンとビビは相も変わらず抱き合って眠る日々ですが、いい加減寒いので暖かい布を恋しそうにしている。
彼らが寝るときはケージに収まっているが、ケージはいかんせん狭い。
ニトリで買ったぬくぬくクッションマットを入れることは出来ず、心持ち分厚い毛布を敷いているものの、もっともっふもっふの布にくるまりたいだろうなあ、と見ている。

一応朝晩とストーブはつけているものの、あの、猫が布団に乗って足を延ばせない感じとか、目が覚めたらつぶらな瞳で見ていたとか、気配を感じて目を開けたらそばにいて、掛布団をめくったらそっと入ってくるとか、息苦しいと思ったら胸に乗っていたとか、そういう猫あるあるが恋しくて、そろそろケージから解放したいな、なんて思っていた。

そこで、数日前からこっそり一番下の段の鍵を開放している。
ケージは三段様式の2ⅮK、最下段はトイレと水が設えられた匠の空間だ。
中段は毛づくろいや瞑想、おやつが欲しくて後ろ足で立って催促する遊び場、そして上段はニトリのセレブ風もふもふ毛布が敷き詰められた寝室である。
彼らを寝かせるときは最下段から入るよう促すが、元気が有り余っているため自主的に入ることはほとんどない。
おやつをばらまいて釣るか、トイレに入った隙に閉めるしかない。

なのでほとんどの場合、居間でほけぇと寛いでいるところを猫なで声で近づいて捕獲し、中段に放り込む……じゃない、そっと差し入れるのが常だ。
アレンとビビはよく出来た子なので、ケージに入れられた途端、すべてを察知して寝支度を始める。

寝支度とは、排せつ物をうんとこさ出し切り、水を「え、そんなに喉乾いてましたか?」と心配になるほど飲み貯めし、親の仇みたいに爪をバリバリ研ぐ行為のことだ。
それらが済むと猫たちは「んじゃ、ぼくたちは寝ますね」って感じでいそいそ最上段へとよじ登っていくのだ。
ちなみにケージは人間の寝室に設置している。だからうんこをされると物凄く臭い。臭い匂いが充満する寝室で、猫らは「別にかまやしない」って感じで寝ることになるが、人間にとっては地獄だ。

さて、かように寝支度を整えて寝る気満々の彼らだが、その行為はすべて最下段で行われる。その、最下段の扉の鍵を開放しているというわけだ。しかも親切に五センチくらい扉を開けてもいる。
とはいえ寝ることに夢中の彼らは、一心不乱に水を飲んでいたり、ひねり出すことに熱中していたりするので鍵の開放には気づかない。気づかず、中段でちょっと甘い声を出し(あわよくば出してもらおうというあの甘いゴロニャンだ)、「はい、むりですよね。しってます」って感じで最上段にあがっていく。

うふふ、しかし今、その鍵は開いている。
夜中に水飲みに降りてきたら、
「え!開いてるじゃないですか!」と気づいて、喜ぶことだろう。
喜んで、あったかい布団に潜り込んでくることだろう。
ちょうど寒かったんですよぼくら……なんて。うふふふふ。

……ところがしかし、鍵を開放して三日が経つが、ちっとも出てきやしない。どうやら気がついている様子もない。
鍵など開いているはずがないと刷り込まれているせいだ。

だったら、と最初から寝室に放ちたいところだが、いかんせん『ケージに収納される』が寝る合図となっているため、寝室では広めの遊び場ぐらいにしか思っていないみたいで全然寝ない。寝るどころか羽毛布団の上をばっふんばっふんと飛び跳ねて大喜びしているのだ。もう目の色すら変わっている。ダニの死骸飛びまくり。

そんなこともあって、一緒に寝る夢の生活がとん挫している。
とん挫して、うっすら開いたケージに気づかず猫たちは今日も最上段で眠っている。ニトリのセレブ風毛布を敷いた寝室で、それはもう、ぎゅうぎゅうになりながら。

※こちらは2021.11.9にnoteにて『猫とぬくぬく眠りたい』のタイトルで投稿したものの再掲です

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2021年7月に保護された雄の兄弟猫を迎えました。
名前はアレンとビビ。
二匹の成長と、猫との暮らしを綴ります。

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