さっきから遠くでゴロゴロと雷の音が聞こえている。雨が降ってきそうだ。
今朝、ベランダに出たアレンが、出た瞬間に蛾を見つけて一瞬で仕留めていた。
まだバタバタする蛾を口に咥えて家の中に持ち込もうとするので、
慌てて網戸を閉めたら、「え、なんで」という顔になる。
せっかく捕まえた獲物を自分の縄張りに持ち込みたいのか、褒めてほしいのか。
しばらく網戸の前でウロウロするが開けられるはずがない。
口元で蛾がバタついている猫を優しい気持ちで受け入れることが出来ない。
ふと蛾が口から零れてベランダの床をバタついていたら、その可愛らしくも獰猛なふさ手(※ふさふさした四つ足のこと)でパフっと抑え込み、また口にハムハムする。
猫とは一気に仕留めない生き物なのだが、見ていると気の毒になってくる。
家の中にも入れて欲しくないし、なんとか放つ方法はないかと網戸を開けると、その隙に家の中に入ろうとするから近づけやしない。
どうしたものか、と思案していたらいつの間にか食べてしまったらしい。とうとう虫食まで。

さてそれから小一時間が経ち、ビビがベランダに出て虫を見つけた。
ビビの場合、慎重といえば聞こえがいいがちょっとモタモタしている。
じっと目で追い、忍者のような小股で近づいていくが、なかなか仕留めない。執拗に目で追うが、いかんせん、仕留めない。
いつになったら仕留めるだろうとじっと見るが、飼い主の期待をよそに、、、仕留めない。
そしてとうとう虫は飛び立ってしまった。
そんな姿を見ていて思う。
アレンは生真面目に仕事をして成果を出すタイプだが、ビビはきっと、
「やったんですけど、すんでのところでダメでした」と言うタイプだろう、と。
さて、そろそろベランダの洗濯物を取り入れるとするか。

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