ペットトイ、結構売れているらしい。
飼いたいけど様々な理由があって飼えない人たちに需要があるそうだ。
先日、仕事で犬型のペットトイに触る機会があった。
箱から出すとふわふわの毛並みのわんちゃんが、愛嬌のあるつぶらな瞳を向けて従順さを醸し出している。
そっか、これがペットトイか。ふわふわの抱き心地とおしゃべりが売りとのことだ。目をぱちくりしたり、尻尾をフリフリしたりするらしい。
さて昨夜、ビビが布団におしっこをした。
寝る気満々だった寝室は、一瞬にして阿鼻叫喚の図へと陥った。
布団への粗相は実に久しぶりのこと。
我が家に来て一ヶ月くらいで、ビビはふいにお姉ちゃんの布団でおしっこをするようになったのだけど、色々対策を取って問題は改善していた。
それから三ヶ月も経ってまた、同じ問題が勃発するという始末。
夫は「もうケージで育てるしかない」とか、「おしっこした時にしっかり叱らなきゃダメだ」とか言うけど、閉じ込める以前に解決しなきゃならない問題が潜んでいる気がする。だってこれまで出来ていたんだよ？
病気じゃなきゃいいけど、とあれこれ情報収集をすると、どうやらトイレがサイズアウトしてるのではないか、というところに行きついた。
我が家はシステムトイレが二台と、ちっちゃい子猫トイレが一台あるのだが、ビビはこのちっちゃい子猫トイレが好きだ。
システムトイレを全く使わないということはないが、ほぼ子猫トイレで済ませている。
砂は全部ライオンの『ニオイをとる砂（無臭）』で統一。アレンは気にしている様子はないのだが、ビビがこの砂を気に入っているみたいだからだ。
システムトイレは底がメッシュになっていて、子猫トイレはつるつる底だから、その違いかなという気もしている。
近頃ではトイレの砂をかいてかいてかいて……と、終わりが見えないくらいホリホリしているので、なにかが気に食わなかったのだろう。トイレ砂は三日前に全量取り換えたばかりだから、匂いがついているということは考えられない。となると、やはりサイズ感が気に入らないのかなと思うのだ。
それでAmazonで大型猫トイレを注文する。もういっそシステムトイレは廃棄して、全部底つるトイレにしてやる。
そしてトイレを注文しながらふと思い出す。
あのふわふわのペットトイはトイレの心配なんてないんだな。食べ物もあげなくていいし、水もいらない。発情とか考えなくていいし、健康に気を遣う必要もない。
人気があるのもわかるよ……とふと猫ベッドを見ると、アレンとビビがぐーかぐーか寝ている。
文字通り、いびきをかいて身体をぴくつかせながら時にいびきをかいて寝ている。その姿はふわふわで愛くるしい。
おしゃべりはしないし手間はかかるし、健康に気をつけなきゃならないし、思い通りにならないし全然名前を憶えてくれないけど、触れれば暖かく、嬉しいとゴロゴロ音を鳴らして教えてくれる。ご飯ちょうだい、遊んでちょうだい、撫でてちょうだいとまとわりつき、仕事に行くときは見送ってくれ、帰ってきたらお迎えに来てくれる。
面倒も多いけど、それもひっくるめて、猫だ。
ペットワンちゃんは抱き上げるとずしりと重く、お腹が固かった。
お腹の部分にワンちゃんの頭脳（と電池）が入っているので仕方がない。
それを抱いたとき、心底アレンとビビに会いたいと思った。猫がいてくれて嬉しい。トイレ問題解決するといいな。
超絶臭い匂いを放つふとんに、満遍なく消臭スプレーを吹きかけながらアレクサに消臭スプレー五個と指示をする。
トイレの到着までは監視が必要になるだろう。気をつけねば。
アレクサアプリを開いて買い物リストをチェックすると、
『しょうしゅスプレーここ』と書いてあった。
惜しいな。
アレクサも、なかなか思い通りにならないよ。
※こちらは2021.12.2にnoteに投稿したものの再掲です
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2021年７月に保護された雄の兄弟猫を迎えました。
名前はアレンとビビ。
二匹の成長と、猫との暮らしを綴ります。
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