真夜中のお誘い

※本編は下にあります

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すごい視線を感じる。

深夜0時過ぎ。
夫とゲームをしていたものの結果が芳しくなく、ひとり自主練に励んでいる隣でじっと見つめる者がある。

ビビだ。

俺か?

バリバリボウルに丸まっていながら、その実、目がクワっと見開いている。

それが、もう寝よう? と可愛く誘っているみたいに思えて、
孫になんでも買ってあげる祖母みたいな気持ちになる。
(知らないけど)

前猫かぶともそうだったが、飼い主と寝たがるのってなぜなのだろう。
嬉しいけど、不思議だ。

と、思いながら
「わかったわかった、もう寝よう。遅くなってごめんね」
とゲームの電源を切り、立ち上がる。

ビビもすかさず狸寝入りを解除して、バリバリボウルから身体を起こした。
どこからともなく現れたアレンもいつの間にか足元に絡みつき、上目遣いでこちらを見ている。

イエス、フォーリンラブ

わかった、わかった。
そう言いながら居間の電気を消して階段に向かうが、気分はもうワックワクだ。
なんてぬくい気持ちにさせてくれることか。
今日は暴れてくれるなよ。そして一緒に寝ようじゃないか。

そんなことを思いながらふと振り返ると、ついてきていない。

あれ。

戻って居間の電気をつけると、ご飯茶碗の前でアレビビが途方に暮れているのが見えた。

頭上にある時計が0時15分を指し、すかさずアレンが高い声でにゃーん!と鳴いた。
おい!そっちじゃないぞ!……と。

いや、こんな時間にご飯かい。

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